いやー、ずいぶんとブログをご無沙汰してしまいました。

何かと忙しくなって後回しにしてしまい、何と7か月ぶりの執筆。やっぱりこういう事も『仕事の一つ』と認識を改めてちゃんとやっていかないといけませんね。

という事で、反省の念と気持ち新たにし、ご訪問頂いた皆さんに少しでもためになる内容をご案内していきたいと思います。

乱雑な配線がネットワークトラブルの原因!

さて、今回は『配線がごちゃごちゃになっていると何かとトラブルの危険性がありますよ!』というお話です。

宇都宮市にあります『U社・B支店様』ではなぜかネットワークに関するトラブルが頻繁に発生していました。ここ1年くらいの間に覚えている限りでも以下の通りです。

    • 光ファイバーケーブルの断線
    • ハブの故障
    • ループ
    • アプライアンスの突然の電源断
    • 通信不良

などなど。。。

症状は様々ではあるものの、他店や他と比較してもその発生率はどう考えても異常値です。

そしてこれらトラブルを引き起こしていたであろうその原因の一つが『乱雑な配線』です。

では実際の整備前の状態を見てみましょう。

いかがでしょうか? もう収拾がつかない状態ですね。

おそらく誰の目にも何らかの不具合が発生する可能性があることがお分かりいただけるかと思います。

一番下に見えている白いユニットは光ファイバーコンセントですね。配線されている光ファイバーケーブルは、鋭角に曲げてしまうと内部でガラス体が折れて断線してしまいます。断線すれば当然ながら電話もネットも繋がらなくなる訳ですが、これが昨年実際に起こった事案です。

またこの配線の山の中にはLAN用のハブが3つもありました。長い間にLANで使用する機器が増え、その都度ハブを追加して分岐-分岐を行ってきたためですね。会社の場合は増員や機器の増設でどうしてもこのようになりがちです。

ではこのように配線が乱雑になるとどんな危険が伴うでしょう?

    • 発熱や火災
    • 断線
    • 通信品質が不安定、通信障害
    • 配線ミス (ループなど)
    • 障害発生箇所の特定ができない
    •  

普段の業務を安心して継続するには、こうした障害の要因をできるだけ排除しておくことが重要という事ですね。

では、整備後をご覧いただきましょう。

本当はもう少し時間を掛けてきれいにしたかったのですが。。。
(>_<)

それでも随分と分かりやすくなったと思います。

ひとまずはこれで大きなトラブルの要因はなくなりました。

配線はまとめ過ぎないこと!
(信号線は信号線と、電源線は電源線と)

 

さて、ここで配線をまとめる(結束する)際の注意点をいくつかご案内します。

実は上の写真、もっと簡素にまとめられるのにと思われるかもしれませんが敢えてある程度フリーにしてあります。言い訳じゃないですよ!(^^;)

機器を使用するために接続する『配線』には大きく異なる2種類の要素があるのですが、それがご存じ下の二つです。

  1. コンセントに接続する電源線 (Power)
  2. データをやり取りする信号線 (Signal)

この2種類はできるだけ一緒にまとめない事をお勧めします。

詳しく書くと終わらなくなるので概略だけにしますが、電源線はそれそのものが磁場の発生要素であるため、必ず『電磁ノイズ』いわゆるノイズを伴います。これは線をまとめたりすると増幅するなどその線の状況により変化します。

対して微弱電流を高周波の波長で通信する信号線はこの『ノイズ』にめっぽう弱く、最終的に得られる『通信品質』は配線環境やケーブルの品質に左右さることになります。

ほとんどの信号線の内部にはノイズ対策用のシールド処理が施されているため、束ねる線が少ない場合はそれほど心配はありませんが、これだけ多くの電源線と信号線が絡まりあうと磁界の発生による通信品質の劣化や発熱の可能性も無視できません。

また、ガチガチにまとめ過ぎてしまうと、トラブルが発生した際の機器の特定や交換などの保守性も悪くなります

そういった意味では、『美的要素』を無視しても良いのであれば本来は全ての線が干渉しないようにバラしておくのが最も良い条件と言えるのかもしれませんね。

こうした内容を踏まえて結束する場合のコツですが、できるだけ信号線と電源線を一緒にしない事です。信号線は信号線だけ、電源線は電源線だけで結束するようにしましょうまた特に電源線についてはあまり小さく丸めたりしないことですね。

 

さてその後のU社様の状況ですが、この整備を行ったのが2月、そして本日9月16日に至る7か月間で今のところ一切の障害は起きておりません。『安定した状態』と考えてよいと言えるでしょう。

もし皆さんのところで『ネットの回線速度が遅い』『安定しない』と感じたら、もしかすると配線が影響しているかもしれませんので、一度見直してみてはいかがでしょうか?

では『LAN配線を整理してトラブルを回避しよう!』はここまで。

ご覧頂いてありがとうございました。